先日、先輩から勧められて、吉田松陰の『覚悟の磨き方』という本を読みました。ちょうど、自分に自信が持てず、自分との約束を守れないことが続いていた時期。今の自分から一歩抜け出したいと思っていたタイミングで出会ったこの本は、自分にとって大きな意味を持つ一冊となりました。
本の中で、特に心に残った言葉が2つあります。
最もつまらないと思うのは、人との約束を破る人ではなく、自分との約束を破る人です。
法を破ったら、罪を償えますが、自分の美学を破ってしまったら一体誰につぐなえますか
この2つの言葉は、まさに今の自分に向けられているように感じました。
ここ最近、やろうと決めたことをやり切れなかったり、挑戦しようとしても躊躇してやめてしまったり。そんなことが続いて、自分への信頼が少しずつ崩れていくのを感じていました。自信がなくなるたびに、「自分はやっぱり…」という思考に陥ってしまっていたのです。
そんな時にこの本のストレートな言葉に出会い、心が揺さぶられました。他人との約束よりも、自分との約束を守ることの大切さ。法律では裁けない、自分だけが知っている「美学」を持ち、それを守り抜くことの尊さ。そこに本当の覚悟があるのだと感じました。
この本を読んでからは、どんなに疲れていてもしんどくても、「自分が決めたことには妥協しない」と心に決めました。一本の信念があることで、迷いが減り、意思決定もぶれなくなった気がします。
また、「覚悟を磨く」という言葉の意味も、ただ一度決めることではなく、その覚悟を日々の中で持ち続けることなのだと理解できました。磨くというのは、繰り返し向き合い、削り、光らせていくプロセスのこと。だからこそ、揺らぎそうになったときに何度でも戻れるような、心の拠り所としてこの本は自分の中に残りました。
この本にはたくさんのフレーズが散りばめられていて、読む人やタイミングによってきっと刺さる場所が変わってくると思います。自分の感情に素直になって、どこに心が動いたかを感じることで、「今の自分に必要なこと」が見えてくる。そんなふうに感じました。
「今の自分から一歩踏み出したい」「自信を取り戻したい」そんな人には、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です。

